ECサイトの集客方法とは?売れるECサイトになるための即効性が高く低予算で始められる施策を徹底解説

ECサイトの集客方法とは?売れるECサイトになるための即効性が高く低予算で始められる施策を徹底解説 ECサイトの集客方法とは?売れるECサイトになるための即効性が高く低予算で始められる施策を徹底解説

ECサイト開店直後で集客施策まで手が回らないという人や、自社に必要な集客方法が分からないという方は少なくありません。短期的に売上増加効果が出やすく、かつ小額予算・自社でも実施できる集客方法にはウェブ広告、ステップメール配信やプッシュ通知などがあります。無料だけど効果が出るまでに時間がかかる施策としてはSNSでの情報発信、ブログのような自社メディアやコンテンツの最適化があります。
ECサイト集客を10種解説しますので、優先順位を決めて取組んでみてください。

無料・低予算で始められる効果の高い集客方法【10種】

無料または低予算で実施できる10種の集客方法を図にまとめました。各施策をうまく使い分けるために、まず『効果の出る速さ(即効性・遅効性)』や『実装コスト(高い・低い)』について大まかに把握しておきましょう。以下の図解を参考にしてください。

【図解】ECサイトに必須の集客方法10種

【図解】ECサイトに必須の集客方法10種

左側には、代表的なウェブ広告であるリスティング広告、アフィリエイト広告、リマーケティング広告、SNS広告と、代表的なリターゲティング施策であるプッシュ通知と、ステップメールを加えた6つの集客施策をマッピングしました。これらは集客効果の結果が比較的早く分かる施策です。

右側には、自社メディアでの情報発信、SEO対策を含むコンテンツマーケティング、SNS運営や動画の活用の4つをマッピングしました。これらは集客効果を得るまでに数ヵ月から1年以上の期間を要することがあります。

そして、最も大切なのが、『自社ターゲットとの親和性を考えて集客施策を実行すること』です。たとえば、購入者との関係性に応じて選ぶ集客方法を変えたり、購入者の興味関心に合わせた内容で情報提供したりすることが重要です。

<ターゲット顧客と集客方法の親和性(相性)を考える>

ターゲット顧客と集客方法の親和性(相性)を考える

集客施策はあくまで手段です。集客して終わりではなく、目的はECサイトの売上アップやリピーター獲得ですので、その点を十分ふまえて、効果が出る集客方法を考えていきましょう。

いますぐ購入者を逃さず獲得するための集客方法6つ

では、ECサイトに必要な10種の集客方法のうち、今すぐやりたい6種類の施策の特徴や導入方法について解説します。

ちなみに「今すぐ」とは、ECサイト開業直後や、集客に注力しようと決心した日から1ヵ月〜3ヵ月以内に施策を実行し、効果の手応えを得るイメージです。

注意点として、有料の広告や集客ツールは、たとえ導入料金や月額費用が安い場合でも、ズルズル続けてしまうと無駄な出費がかさむ原因となります。実施期間を区切って効果を検証し、効果が出ないときや費用対効果が合わないときは、やり方を改善する・導入を取り止めるといった判断をすることも大切です。

方法1.リスティング広告の自社運用

リスティング広告には、GoogleやYahoo!などの検索結果画面に表示されるテキスト広告(検索連動型広告)と、特定のサイト内に表示されるディスプレイ広告があります。どちらもクリック課金制で、1日当たりの予算を設定し、ユーザが広告経由で自社ECサイトを訪れたり、電話をかけてきたりした場合料金が発生します。

<索連動型広告>
ユーザが検索時に入力した語句と一致するキーワードのテキスト広告が表示される仕組みなので、自社の認知度にかかわらず、集客力に即効性があります。とくに検索目的がはっきりしているユーザは最短距離で目的を達成したいので、要点がギュッと凝縮されたテキスト広告は効果的です。

索連動型広告

重要なのはキーワード選びで、ビッグキーワードはクリック単価(CPC)が高額なため、たとえば、「フレンチレストラン」といった一語ではなく、「結婚式 レストラン」といった複合キーワードで他社との差別化ポイントを打ち出すことが必須です。高度な作文テクニックや、ユーザの検索意図に合うキーワードを選び出す難しさがあるという点で、自社運用の難易度は高めだと言えるでしょう。

<ディスプレイ広告>
ディスプレイ広告は、特定のサイト内の広告エリアに表示されます。掲載先のサイトは、自社のターゲットの嗜好、性別、年齢層などに合わせて設定できます。掲載形式は、テキストのほか、画像掲載も可能です。商品イメージも的確に伝わるため、潜在的なターゲットの発掘に効果的です。新商品の紹介や、自社ブランドの認知をもっと高めたいときにも有効です。

ディスプレイ広告

方法2.アフィリエイト広告

アフィリエイト広告の特徴は、第三者(アフィリエイター)に自社ECサイトや商品を宣伝してもらうことです。アフィリエイトサービス提供会社に登録し、アフィリエイターがブログ内に商品の広告コードを埋め込むと広告が表示されます。費用は主に成果報酬型で、商品が売れた時のみ広告料金を支払えばよいので費用対効果は良いです。ただし、広告費を支払う前の確認・承認手続きなどが必要で管理には手間がかかります。

アフィリエイターは一般の方が多いので、比較的値段が安い生活用品や雑貨系商材にもおすすめできます。口コミや紹介文と一緒に広告が表示されるので宣伝効果は高いですが、アフィリエイターは収入を得るために売りやすい商品を紹介する傾向があります。無名の商品や個性が薄い商品は難しい面があるでしょう。
また、自社商品を紹介したくなるような、デザインの良いバナー広告を何通りか用意する必要があるので、デザインコストもかかります。

方法3.リマーケティング広告(サイトリターゲティング)

リマーケティング広告(サイトリターゲティング)は、過去に自社ECサイトを訪問したことがある購入者に対して広告配信を行なう仕組みです。掲載場所は、Google AdWordsや、Yahoo!ディスプレイアドネットワークが提携するサイト内の広告エリアです。
購入者が自社ECサイトを離脱し、その後に訪れた提携サイトで広告が表示されるので、商品やサービスを強く印象付けることができます。対象顧客は性別や嗜好により絞ることができるので、高いクリック率が期待できます。

ただ、印象に残る分、クリック後のページ内容が期待はずれだと悪印象を与えてしまいます。そのため、ランディングページ(LP)の作りこみやキャンペーンとの連動企画など、周到に準備を進めながら実装する必要があります。

また、動的なリマーケティング広告の掲載も可能です。静的な画像バナー広告はもちろんのこと、購入者が過去に閲覧した商品を複数表示できるなど、一人ひとりに合わせた広告配信ができることが大きな特徴です。

方法4.SNS広告

SNS広告は、幅広く購入者との接点を増やしたいときに向いています。Facebook、Twitter、Instagramなどが有名ですが、広告を配信するには事前にビジネスアカウントや企業アカウントなどへの登録が必要で、導入手続きにやや手間がかかります。

しかし、登録後の広告配信は意外と簡単です。近年はスマートフォンの利用率が高まり、スマートフォンはSNSとの結びつきが強いデバイスです。そのため、スマートフォンからも手軽に広告配信できるようになっており、一般ユーザの延長線上で実装できるので、従来のWeb広告に慣れていない方も取り組みやすいのではないでしょうか。

一方、自社のターゲット顧客とSNS集客のマッチングを考えると、全てのSNSに同じ広告を打つべきか、迷うと思います。総務省の資料※には以下のようなグラフがありました。LINEの利用率が86.9%と最も高く、幅広い年代で浸透しています。また、「Twitter」の利用率は10代、20代といった若年層の利用率が高く、Instagramの利用率は、40代を除く各年代で伸長したとの報告もありました。こうした資料は毎年発表されるので、年齢層に合わせた集客施策や投稿内容を考えるうえで、参考になると思います。

方法4.SNS広告

出典:令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 <概要>

方法5.メールマーケティング

メールマーケティングの一種、ステップメールは一人の購入者に何通のメールをどのタイミングで送るのか、全体のストーリーの組み立てが重要になります。また、送信を自動化するツールは有料であることが多く、無料でやる場合は手間がかかりすぎるのが難点です。

メールを送る相手は、購入者の中でも問い合わせや注文などのアクションを起こした方で、商品を購入した方やキャンペーンに参加した方など、何種類か考えられます。よく実行されるのは商品注文後のステップメールです。商品発送が完了した数日後に、商品レビューの投稿などを依頼するメールを送り、数週間後におトクなクーポンを送るなどして、ECサイトへの再訪問や再購入を促します。

主に既存顧客が対象のため即効性はありますが、費用対効果を考えると、ある程度高額な商材か、年に数回のリピート注文が期待できる商材などに適しています。

また、メールマーケティングの一貫としてメルマガを発行し、ブログに公開した耳寄りな情報や、役立つコンテンツなどへ誘導することも有効です。ご存知のように、面白くないメールを送り続けると即ゴミ箱行きとなり、会員退会や受信拒否につながる恐れもありますので気をつけましょう。反対に、内容が良ければECサイトのブックマークやSNS上のシェアにつながり、集客力をアップすることができます。

方法6.プッシュ通知

プッシュ通知は、自社ECサイトを訪れた購入者から承認されて初めて、表示できるようになります。プッシュ通知は他サイトの閲覧中にも表示されるので、自社ECサイトへの再訪問を促すことができます。
ただ、プッシュ通知は、まだ関係性が浅い新規顧客や潜在顧客には迷惑がられる可能性が大きいです。冒頭でお話したように、購入者との関係性も考慮して集客方法を選んでください。

【無料】売上アップに中長期的に貢献する集客方法4つ

ここからは、無料で集客できて、ECサイトの売上に中長期的に貢献する集客方法4つを紹介します。どれも聞き慣れた施策かと思いますが、成果を導くには独自の企画力・情報発信力・継続力が欠かせません。
ちなみに中長期的とは、ECサイト開業直後や、集客に注力しようと決心した日から3ヵ月〜1年程かけて成果が出て来るイメージです。効果が出るまで時間がかかるからこそ、1日でも早く着手し、一過性ではなくコツコツ続けることが重要となります。

方法1.自社メディア/ブログ

ECサイトに付随するブログは、商品の補足的な情報から開発秘話などのこぼれ話、商品購入後に役に立つノウハウ情報などを写真入りで掲載するのに適しています。購入者のサイト滞在時間の引き伸ばしやコアなファンづくりにも重要な役割を果たしますので、必ず取り組みたいですね。

1記事1テーマで地味にページ数を増やしていくと、長文も書けるようになって検索エンジンにインデックスされやすくなり、SEO効果も期待できます。なお、検索エンジンにヒットするのは、文章だけではありません。Googleの画像検索を利用する方も多いので、ブログの画像には必ず個別のaltタグを付けておきましょう。

方法1.自社メディア/ブログ

方法2.コンテンツSEO/コンテンツマーケティング

ネットユーザは、知りたい情報や欲しい商品があるとGoogleやYahoo!などの検索窓に語句を入力して検索します。SEO(検索エンジン最適化)は、無数のページの中から検索された語句にマッチするページを優先的に表示させるための施策です。一般的に、検索結果画面に上位表示されるページほどクリック数が伸びて高い集客効果が得られます。

そこで、自社のECサイトのターゲット顧客が検索する語句や検索意図を先読みして、それにマッチするコンテンツを自社メディア内に用意しておけば、集客力とともに購入者の満足度や購買意欲も高まり、受注や問い合わせなどの成果に直結するというのがコンテンツSEOの考え方です。

方法2.コンテンツSEO/コンテンツマーケティング

コンテンツSEOでは、購入者の行動を変えられるかどうかが鍵です。「買う気はなかったのに、思わず欲しくなって注文した」という行動変容を起こすことができれば大成功ですが、そのようなコンテンツを作るのは簡単ではありません。ページの企画→制作(執筆・撮影・デザイン・SEO)→効果の検証→改善→効果の検証→改善と、一1のコンテンツをより良くする努力を積み重ねていきましょう。即効性はありませんが、手間をかけて作り込むことで真似されにくく、上位表示された後は外部からのリンクも増えるので、他社に大きな差を付けることができます。

なお、新しいサイトやページが検索でヒットするには数ヵ月かかることがあります。クリスマスやお中元などの季節需要を狙いたい場合は、遅くても注文が入る時期の3ヵ月前にはコンテンツを準備しておくことをオススメします。

方法3.SNSを使った情報発信

SNSを利用すると購入者との接点が増え、情報発信を続けていくと徐々に集客力も上がっていきます。なにより、購入者の生の声をたくさん聞くことができるので、多くの気付きがあり、マーケティング施策にも活きてくると思います。

ただ、SNSにはそれぞれ特徴やクセがあるので、集客ツールとして使いこなすには慣れも必要です。
例えば、Instagramの写真やコメントからは、自社ECサイトへのリンクを貼ったり誘導したりすることはできません。Instagramでは投稿時にハッシュタグ(#)を付けると、同じタグを付けるユーザ(行動や興味が似ているユーザ)に写真を見てもらいやすくなり、Instagram内での集客力がアップします。ハッシュタグの選び方1つで何人のユーザが写真を見るかが全く違ってくるので、選定にコツが要ります。
一方、Facebookのタイムラインには友達の友達(知らないユーザ)がいいね!した情報まで流れてくるのが特徴です。FacebookはTwitterほどの拡散力はなくても、写真とテキストのバランスが良いのでコンテンツマーケティングとの相性が良く、Facebookからの流入やコンバージョンの増加が期待できます。

方法4.動画マーケティング

動画は見る方の共感を誘うことができる貴重なツールです。化粧品なら塗り心地のアピール、ファッションなら着心地や生地の質感など、静止画では伝わりづらいディテールを補足したいときにオススメです。
また、商品の使い方やメンテナンス方法などのHow-to系情報を伝えるのに動画は最適です。例えば、商材がガーデニング用品のショップなら、庭木の剪定や芝生の植え替えなどを、何月頃に・どんな道具を使って・どのようにやったら良いのか、というテーマだけで、多数の動画を作ることができそうです。
なにをアップしたら良いかわからない場合は、ブログの人気記事を、動画にリメイクしてみるのも良いでしょう。

まとめ

ECサイト集客に役立つ10種の施策について解説しました。自社ECサイトでは、集客力が売上を大きく左右します。有料でも集客に即効性のある各種の広告と、無料でできる情報発信を両方行っていくことで、集客力も高めつつECサイト自体の魅力も向上させることができ、相乗効果による継続的な売上が見込めるようになっていきます。

インターネット上の自社ECサイトは、どこまでも続く浜辺の小さな砂粒のような存在です。ただの砂はだれの目にもとまりませんが、その中でキラリと光るビーチグラスは人々の目を引き付けます。ECサイト集客においても自社のカラーを打ち出して、より多くの購入者を獲得していきましょう。

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