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ECサイトのメールテンプレートと、例文をアレンジして購入者に良い印象を与えるメールの書き方をご紹介します。問い合わせの返信メール・お礼メール・お詫びメールなど、ECサイト運営のさまざまなシーンでそのまま使える定型文付きです。
ECサイト運営に必要なメールの種類一覧
ECサイト運営担当者にとって、メールは購入者との重要なコミュニケーションツールです。購入者も、商品のみならずメール対応の良し悪しを含めてECサイトを評価する傾向があります。どうせならメールテンプレートを工夫して、「問い合わせをしたら感じの良い返信が来た」と購入者にプラスの印象を持ってもらい、新たなファンやリピーター作りにつなげましょう。
ECサイト運営にあたり、以下の5種類のメールテンプレート(定型文)は必ず用意しておいたほうが良いです。
ECサイト運営に最低限必要なメール
●注文確認メール:注文完了と同時に自動送信されるメール。購入者に注文手続きが無事に完了したことを伝えます。
●受注承認メール:スタッフが商品在庫の確認や受注確認などを済ませたうえで送るメール。購入者に商品の確保が完了し、注文が確定したことを伝えます。
●入金確認メール:入金を確認した後に送るメール。購入者に支払い手続きが無事に完了したことを伝えます。
●発送完了メール:商品の発送が確定してから送るメール。購入者に商品が届く日時や荷物の追跡方法を伝えます。
●フォローメール:後日、購入者に商品や取引の感想を伺うために送るメール。販売チャンスの拡大やサービス改善につなげます。
メールは送るタイミングや返信スピードがかなり重要です。すぐに使えるメールテンプレートを用意しておけば、購入者からの問い合わせや注文内容の変更依頼、ネットショップからの確認や受注キャンセルなど、さまざまなシーンで迅速な対応が行えるメリットがあります。
一方で、メールテンプレートにはでメリットもあります。機械的に送信するだけでは、「誠意が感じられない」と購入者に思われる原因になってしまうので、自社のアレンジも多少加えましょう。この機会に、自動送信メールも見直して、ECサイトにふさわしい設定を考えてみませんか?
例えば、ECサイトの在庫が潤沢で即日出荷が可能なら「注文確認メール」と「受注承認メール」を1つにまとめてしまっても構いません。購入者が不要だと感じるメールまで送るとマイナスの印象を与えてしまうため、送信するメールの内容は重複しないことが望ましいです。1回の注文につきどのようなメールをどのタイミングで送るのか、よく検討して決めましょう。
他社と差別化できるメール(件名・ヘッダー・フッター)
同じようなECサイトをいくつか利用している購入者は、読みやすく工夫されたメールを送ってくるショップに親しみを覚える可能性が高いです。メールの件名・ヘッダー・フッターの書き方を少し工夫するだけでも、他社に差をつけることができます。
1.件名の差別化
●件名に【ネットショップ名】を入れて送信元を明確にする
●【ネットショップ名】は10文字以内、全体は20〜25文字程度でわかりやすく
●メールソフト側の「送信者の表示名」もきちんと日本語で設定する
2.ヘッダーの差別化
●運営担当者の個人名を出す
●オリジナルのあいさつ文を考える
●最初の3、4行で個性を出し、メールの要件もわかるようにする
3.フッターの差別化
●問い合わせ先を明記する(住所、電話番号、メールアドレス)
●ネットショップ名の読み方やキャッチフレーズを入れる
●ネットショップURLや一押しコンテンツを紹介する
●装飾ラインや見出しのデザインを統一する
これらの設定は、できればECサイトを開店する前に行い、テスト送信をしてPCやスマートフォンの画面での読みやすさもチェックしておくとベストです。
ちなみに、ASP(カートシステム)を利用してネットショップを構築した場合、メールを自動送信する仕組みも標準で備わっていることが多いです。ただしメールテンプレートは固定の場合もあるため、導入前に確認が必要です。
状況に応じて必要になる個別対応メール
商品の受注から納品完了までの間に、状況に応じて個別の顧客対応が必要になることはよくあります。次のようなイレギュラーな問い合わせやトラブルについても自社の対応方法を決めておき、メールの例文を準備しておくことをオススメします。
購入者からのよくある問い合わせ
●在庫状況、再入荷予定について
●商品の機能や付属品について
●ギフトラッピングについて
●最短配送や海外発送について
状況により個別対応が発生するケース
●注文品の変更・キャンセル
●決済方法や請求金額の変更・修正
●未入金の催促
●代引き受取拒否への対応
●悪天候や災害などによる配送遅延
お詫びメールを送るケース
●ネットショップ都合による注文キャンセル
●商品到着時の不良や梱包の不備
●商品やメールの送り先を間違えた場合
●急ぎの電話に出られなかった場合
予防線を張るという意味では、基本のメールテンプレートの書き方を工夫して、トラブルを未然に防ぐ発想も必要です。
一般的に、購入者は注文した直後に、ショップ都合のキャンセルメールが機械的に届くことを嫌います。もしも自社で複数のECサイトを運営していて在庫切れが発生しやすいのであれば、最初の「注文確認メール」の中に注意書きを加えておくべきです。例えば、「お客様のご注文はまだ確定しておりません。商品の在庫を確認後、注文確定メールをお送りします。欠品の場合は受注キャンセルメールをお送りしますので何卒ご了承ください」などと記載しておけば、購入者にも納得してもらいやすいでしょう。
プロモーションとしてのメールマガジン
商品が到着した頃合いを見計らってフォローメールを送ると、購入者から貴重な意見を聞くことができるうえに、身近に感じてもらえる効果があります。その関係性をさらに深めていくには定期的なメールマガジンの発行も有効です。
メールマガジンには、新商品の入荷、キャンペーン、クーポン発行、期間限定のお知らせなどを盛り込むことができますが、基本のメール文章とはまた違うコミュニケーションテクニックが必要となりますので、それは別の機会にご紹介したいと思います。
【例文】ECサイトの重要なメール例文テンプレート一覧
ECサイトの運営に欠かせない主要なメールテンプレートについて、一般的な例文を用意しました。コピペ・編集してすぐに使えますので、 自社のオリジナルテンプレートを作成するベースとしてご活用ください。
<メール例文テンプレートの一覧>
● 注文確認メール
● 共通フッター例
● 受注承認メール
● 入金確認メール
● 入金催促メール
● 発送完了メール
● フォローメール
● お詫びメール(在庫切れ・注文キャンセル・メール誤配信)
注文確認メール
▼タイトル例
【XXX ショップ】ご注文ありがとうございます(自動送信メール)
▼本文ヘッダー例
XXXX 様
このたびは、「XXX ショップ」をご利用いただきありがとうございます。
お客様のご注文を以下の内容で承りました。
ご確認いただき、内容に誤りなどございましたらお知らせください。
▼本文例
──────────────
■ご注文内容■
<ご注文番号>
<ご注文日時>
<お支払い方法の種類>
<ご注文内容>
<ポイント利用>
■注文者情報■
<お名前>
<ご住所>
<電話番号>
<メールアドレス>
■商品のお届け先■
<お名前>
<ご住所>
<電話番号>
■配送日時のご希望■
<運送会社>
<希望日>
<希望時間帯>
■お支払い方法■
<お支払い方法の種類>
<お支払い方法>
<お支払い期限>
※前払いを選ばれた場合は、ご入金確認後の発送となります。
※お支払い期限までにご入金がなかった場合は、ご注文をキャンセルさせていただきます。何卒ご了承ください。
──────────────
商品の在庫確保が完了しましたら、担当者より「ご注文確定メール」をお送りします。
ご不明な点などがございましたら、お気軽にお知らせください。
共通フッター例
▼共通フッター例
──────────────
■「XXX ショップ」
ショップの読み方またはキャッチフレーズ
■担当者:XXXX
■運営会社:株式会社 XXXXX
〒郵便番号 住所
■ネットショップURL
https://ショップのURL/
当店のメルマガ会員になりませんか?
https://ショップのメルマガ登録用URL/
■メールアドレス:XXX@XXXXXX
■電話番号:XXXXXXXXXX
※営業時間は平日XX時からXX時です。
ご注文は24時間受付けております。
お問合せメールへの返信は2営業日以内にいたします。
──────────────
▼フッターや装飾ラインに使えるボーダー例
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\SAMPLESAMPLESAMPLE/
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S┃A┃M┃P┃L┃E┃S┃A┃M┃P┃L┃E┃
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受注承認メール
▼タイトル例
【XXX ショップ】ご注文確定のご連絡です
▼本文ヘッダー例
XXXX 様
このたびはご注文いただき、まことにありがとうございます。
「XXX ショップ」店長のXXXです。
商品の在庫確保が完了しましたので、このメールにてお客様のご注文を確定いたします。
追って発送準備が完了しましたら、「商品発送メール」をお送りします。もうしばらくお待ちくださいませ。
ご不明な点などがございましたら、お気軽にお知らせください。
引き続き、よろしくお願いいたします。
入金確認メール
▼タイトル例
【XXX ショップ】ご入金を確認いたしました
▼本文ヘッダー例
XXXX 様
「XXX ショップ」店長のXXXです。
ご入金を確認させていただきました。おいそがしいなか、お手続きをありがとうございました。
このあと発送準備に入り、完了しましたら「商品発送メール」をお送りします。もうしばらくお待ちくださいませ。
ご不明な点などがございましたら、お気軽にお知らせください。
引き続き、よろしくお願いいたします。
入金催促メール
▼タイトル例
【XXX ショップ】ご入金手続きのお願い(X月X日ご注文分について)
▼本文ヘッダー例
XXXX 様
先日は、ご注文いただきありがとうございました。
「XXX ショップ」店長のXXXです。
本日、お支払期限最終日となりましたので、ご入金手続きをお願いいたします。
前払いのお支払い期限は、「ご注文日からX日以内」とさせていただいており、
期限までにお支払いのない場合はご注文がキャンセルされます。
また、キャンセル完了時には、「ご注文キャンセル完了メール」が自動送信されますのでご了承ください。
なお、本メールと行き違いでお手続き済みの場合は、失礼の段、ご容赦くださいませ。
ご不明な点などがございましたらお知らせください。
引き続き、よろしくお願いいたします。
発送完了メール
▼タイトル例
【XXX ショップ】商品を発送いたしました
▼本文ヘッダー例
XXXX 様
お待たせいたしました。「XXX ショップ」店長のXXXです。
ご注文いただきました商品を、本日発送いたしました。
以下に、お荷物のお問い合わせ番号をお知らせいたします。
──────────────
<運送会社>
<お届け予定日時>
<お荷物の伝票番号>
<配送状況確認用URL>
──────────────
商品がお手元に届くまで、今しばらくお待ちくださいませ。
また、到着後にご不明な点などがございましたら、ご遠慮なくお知らせください。
このたびは、当店をご利用いただき、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
フォローメール
▼タイトル例
【XXX ショップ】お届けした商品はいかがでしたか?レビューでクーポンプレゼント
▼本文ヘッダー例
XXXX様
先日は、当店でお買い物をしていただきありがとうございました。
「XXX ショップ」店長のXXXです。お届けした商品は、いかがでしたでしょうか?
もしよろしければ、気に入っていただけた点やそうでもなかった点など、XXXX様のご意見をお聞かせくださいませ。
<ご意見・ご感想は当メールにご返信ください>
また、商品レビューを書いていただいた方には、次回ご注文時にお使いいただけるXXXX円クーポンを差し上げています。
<商品レビューの入力はこちらから行えます>
https://商品レビュー入力用URL/
ぜひこの機会に、ご意見をお寄せいただけましたら幸いです。
<X月X日までXXXXXXXキャンペーンを実施中。>
XXXXな季節ですね。この時期にXXXXするならXXXXXがおすすめです。今ならXXXXXXがXXXXになるチャンス。
https://一押しキャンペーンや商品のURL/
♪♪ぜひご覧ください♪♪
ご不明な点などがございましたら、お気軽にお知らせくださいませ。
今後とも、「XXXXショップ」をどうぞよろしくお願いいたします。
お詫びメール
お詫びメールは、内容や言い回しに気を使いますが、丁寧に書こうと思うあまり、説明を長々と書くと言い訳に聞こえてしまいます。文章量が増えると特にスマホで読みにくくなり、誠意も伝わりにくくなるので、できるだけ気持ちをこめつつ、簡潔にまとめましょう。
在庫切れ・注文キャンセル
▼タイトル例
【XXX ショップ】商品の在庫切れによるご注文キャンセルの確認です
▼本文ヘッダー例
XXXX 様
このたびは当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。
「XXX ショップ」店長のXXXです。
表題の件について、ご確認をお願いしたいことがあり、ご連絡を差し上げました。
今回ご注文いただいた商品は在庫切れのため、ご注文を確定することができませんでした。
この商品は、今後再入荷する予定もございません。
せっかくご注文いただきましたのに、ご希望に添えず、大変申し訳ありません。
つきましては、誠に恐れ入りますが、お客様の以下のご注文をキャンセルさせていただければと存じます。
ご確認をお願いし、ご不明な点などがございましたら、明日XX時までに本メールにご返信いただけますでしょうか。
※明日XX時までにとくにご連絡のなかった場合は、
こちらでキャンセル手続きを完了させていただきます。何卒ご理解をお願いいたします。
──────────────
<ご注文内容>
※決済手続きは完了しておりません。
このままキャンセル手続きが完了した場合、お客様に請求が行くことはありませんので、ご安心ください。
──────────────
このたびはお客様にお手数をおかけし、大変申し訳ございませんでした。
今後とも、ご不明な点などがございましたら、ご遠慮なくお知らせくださいませ。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
メール誤配信
▼タイトル例
【XXX ショップ】メール誤配信のお詫び
▼本文ヘッダー例
XXXX 様
いつも「XXXショップ」をご利用いただき、誠にありがとうございます。
店長のXXXです。
昨日、XX月XX日XX時頃に、「件名:XXXXXXX」のメールを誤って送信してしまいました。
ご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
今後はこのようなことがないように十分に注意し、
お客様のご期待に添えるネットショップを目指し努力して参る所存です。
どうか、引き続き「XXX ショップ」をご愛顧いただけますよう、お願い申し上げます。
ご不明点やご不安な点、ご意見などがございましたら、お知らせいただけますと幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
メールを作る時の注意点
メールを作るときの基本的な注意点は、内容は簡潔に、要点に絞ってわかりやすく伝えることです。「丁寧な感じはするけれど、最後まで簡単に読めるメール」を目標にしましょう。メールの書き方としては以下のポイントを押さえるのがコツです。
・各種のメールに統一感を持たせるメールの件
件名の付け方やフッターの署名デザインなど、基本的なフォーマットを揃えることで、信頼度は格段にアップします。一目で「この件名は●●さんだな」とわかるくらい統一感を持たせ、メールの種類によってデザインや文体がバラバラにならないように注意しましょう。
・タイトルでスパムメールと間違われないようにする
タイトルには【ネットショップ名】を入れて送信元を明確にし、メールソフト側の「送信者の表示名」もちゃんと日本語で表示されるように設定します。
タイトルの文字数は20〜25文字程度に抑え、受信メールの一覧画面をパッと見たときに、送信者とメールの内容がわかることが大切です。これらは、スパムメール(迷惑メール)と区別しやすくするために大切なことです。
・スマホ対応はますます重要
スマートフォンからECサイトを利用する方が増加しているので、メール本文の文字数や改行箇所に注意しましょう。一文は35文字前後にして、文の途中で改行しないほうがスマートフォンでは読みやすいです。
・書き出しや言葉遣いで他社と差別化する
メールの書き出し部分は、個性が表現しやすい場所です。文章の内容はごく普通で良いのですが、1つひとつの言葉使いにこだわることがポイントです。例えば、以下のAのあいさつ文は、リピート顧客向けに親しみを込めたもので、Bのほうは、真面目そうな人柄が感じとれるのではないでしょうか。読み手の顔を思い浮かべながら、自社らしさが伝わるような言葉遣いを探してみましょう。
A: 「こんにちは、XXXショップのXXXXです。いつも当店を訪れていただきありがとうございます。スタッフ一同大変嬉しく思っております。」
B: 「このたびはご注文いただき誠にありがとうございます。商品の到着まで、私XXが責任を持って担当させていただきます。」
また、メール文中には、「様・さま」「有難う・ありがとう」「下さい・ください」など、漢字をひらがなに置き換えられる箇所が多々あります。漢字ばかりだととっつきにくく目も疲れるので、言葉によってはひらがなやカタカナを使い、ほどよくソフトな印象に仕上げましょう。
・機種環境依存文字
利用しているPCの機種やメールソフトの環境などによって、文字化けして正しく表示できない文字があります。例えば丸囲みの数字や、一文字で株式会社を表すカッコ付きの株などはメール内では使わないことが基本です。
まとめ
今回は、ECサイトのメールテンプレートや書き方のコツをご紹介しました。メールの文章は、少しアレンジするだけで好印象を持っていただけます。
購入者にとってわかりやすく、印象の良いメールはマーケティングや集客にも効果を発揮しますので、ぜひ自社のこだわりのメールテンプレートを作文してみてください。ほかのプロモーション施策やメルマガ配信にもきっと活用できることでしょう。