オリジナルの梱包資材で商品破損を限りなくゼロへ。効率的な出荷体制を構築しEC売上は8倍に成長

朝日酒造株式会社のECサイト向け包装企画・提案サービス導入事例をご紹介

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朝日酒造株式会社は、1830(天保元)年の創業以来、新潟の水と米にこだわって品質本位の酒造りを行い、全国の日本酒ファンに支持されています。2020年にECサイトで個人のお客さまへのダイレクト販売を開始する際、お客さまへの配送とECサイト専用の梱包資材開発、決済をヤマト運輸にご依頼いただきました。その経緯や効果について、朝日酒造株式会社 営業本部 国内事業部 直販営業課 課長 酒井鉄平様に伺いました。

ポイント

課題

  • これまでBtoB販売のみだったため、個人のお客さまに出荷するための梱包ノウハウをゼロから構築する必要があった。
  • 贈答目的の購入が多く、商品破損によるブランドイメージ毀損は絶対に防ぐ必要があった。

導入サービス

包装企画・提案

  • 販売を目的とした商業包装(販売包装、消費者包装、生活者包装)から、輸送・保管を目的とした工業包装(輸送包装、梱包)まで、梱包全般についてのご相談をお受けしています。
  • これまで培ってきた梱包・物流のノウハウとグループ資産を活用し、梱包作業や輸送(国内、海外)についてのご相談もお受けします。

代金引換決済

  • ヤマト運輸のセールスドライバーが、商品のお届け時にお客さまから代金をお預かりする決済サービスです。
  • 商品のお届けと引き換えに代金をお支払いいただくため、代金の未回収リスクがありません。

効果

  • ECサイト開設後、破損事故は限りなくゼロに近い運用を実現。丁寧な梱包にお客さまから満足の声をいただき、ブランドイメージも向上した。
  • 梱包資材は組み立てが簡便に設計されており、出荷準備を属人化せずスムーズに進められている。
  • 梱包資材開発を含め計画的な出荷体制の構築により、ECの売上は2年で8倍へ成長した。

ブランドイメージを守るため無事に商品を届ける梱包資材が必要

「久保田」を発売した当初、日本酒はメーカーが酒類卸に商品を納入し、酒類卸が小売店へ販売するのが殆どでしたが、朝日酒造株式会社では「久保田」の取り組みに共感する小売店と共に、商品を小売店に直接納入する独自流通を全国に築き品質保持とブランディングを進めてきました。

「それから35年、お客さまの購買スタイルが大きく変化するなかで、百貨店や食品スーパーなど従来の地酒屋以外の業態でも「久保田」を取り扱えるように販路を拡大してきました。しかし、「久保田」はどこで買えますか、酒蔵から直接買えませんか、というお客さまからのお問い合わせが無くなることはありませんでした。そこで、お客さまからのご要望に応えるためにECサイトを開設することになったのです。」(酒井様)

そのような経緯があってECサイト開設に向けたチームが結成されました。

朝日酒造株式会社 営業本部 国内事業部 直販営業課 課長 酒井鉄平様
朝日酒造株式会社 営業本部 国内事業部 直販営業課 課長 酒井鉄平様

「せっかくなら酒蔵から直送の商品を安心して買いたいというお客さまの気持ちに応えるのが、メーカー運営ECサイトの第一の使命です。その期待を裏切らないためにも、配送品質には細心の注意を払います。配送会社は個人のお客さまからの信頼が厚いヤマト運輸に決めていました」(酒井様)

あわせて、クレジットカードを使わない方のために配送時に代金を回収できる代金引換決済も導入いただきました。ECサイトの運用にあたり、梱包・配送・決済と幅広く利用いただいています。

続いての課題が梱包資材です。個人のお客さま向けの配送実績が無かったため、破損しない確実な梱包資材が必要でした。

「注文ごとに酒瓶のサイズや本数、組み合わせなどが異なるので、それらを一定規格の箱に収め、かつ割れないようにするにはノウハウが必要です。ヤマト運輸には、梱包資材のデザインから衝撃テストによる検証まで行う専門部署があると聞いて、ECサイト用の梱包企画を依頼しました」(酒井様)

破損は限りなくゼロへ、お客さまから満足・お褒めの声が届くほどに

ダンボールの外箱に緩衝材を組み合わせることで、4合瓶が1〜6本入る4種類の梱包資材が開発されました。箱を落下させる落下衝撃テストをはじめ、振動、圧縮強度のテスト、実際に配送して確認するシミュレーションテストを行ったうえ、梱包資材発注となりました。

ヤマト運輸の梱包資材を使った商品の破損は、限りなくゼロに近いです。今期は1件発生したのみで、他社の梱包での発生を含めても0.04%と非常に低く抑えられています。お客さまからも『梱包が丁寧で安心した』、『商品に対する愛情を感じた』など、非常に好意的なレビューを多数いただいています」(酒井様)

4合瓶1本用の梱包資材は、1枚のダンボールを折って組み立てると、緩衝材を兼ねた箱になります。
4合瓶1本用の梱包資材は、1枚のダンボールを折って組み立てると、緩衝材を兼ねた箱になります。

商品を拡充したこと、専用の梱包資材を準備して安定的に運用できたことが功を奏し、ECサイトの売上は2021年に前年度比約500%、2022年には約160%と2年間で8倍になる急成長を続けています。これにともない、商品出荷数も増加しました。

梱包作業の効率化はECサイトの成長に影響すると当初より認識していました。緩衝材は2〜6本用すべてで使える共通パーツで、化粧箱あり、なしに対応でき、効率的な設計です。ECサイト開設以降、出荷作業者でノウハウを共有し合い、少人数で増員・残業することなく、出荷数の増加にも対応できました」(酒井様)

ECをきっかけに、日本酒ファンを増やすさまざまな取り組みを目指す

日本酒業界の繁忙期は年末年始ですが、ECサイトを開設してみて意外だったのは、年間でもっとも受注が集中したのが6月だったことだそうです。

「父の日にお酒を贈られる方が非常に多いのです。6月第3日曜日に必ず届けたい贈りものだからこそ、配送遅れや、事故・破損は絶対にあってはなりません。それが起こらずに済んでいるのも、ヤマト運輸に梱包を依頼したおかげと満足しています」(酒井様)

EC部門はさらなる成長が期待されており、リピーターを増やすために顧客サービスを充実されたいそうです。

「根本的なサービスとして、リードタイムを短くしてほしいという要望が多かったため、5営業日以内に発送するとしていたところ、今年は繁忙期を除き3営業日以内の発送へと短縮。出荷業務を効率化し、人員を増やすことなく対応することができました。今後は、配送状況や日時がお客さまのお手元ですぐに確認できるようなシステムも、ヤマト運輸の担当者とも相談しながら進めていきたいです」(酒井様)

朝日酒造株式会社 営業本部 国内事業部 直販営業課 課長 酒井鉄平様
「日本酒ファンを増やし、業界全体を盛り上げていきたいです」(酒井様)

また、新規顧客の取り込みも重要であると考えています。

「これまで日本酒を飲んでいない方に飲んでみたいと思っていただけるよう、ECサイトやSNSを活用し日本酒に関する情報をお届けしたり、コラボイベントを開催したりとさまざまな取り組みをしてまいります。日本酒ファンを増やすことは、業界全体の大きな課題です。ECサイトをどう活用していくか知恵を絞ることは、その最大の課題に取り組むことでもあると感じています」(酒井様)

新潟の銘品とのセット販売やサブスクリプションをやってみたいといった構想も、酒井様の頭のなかにあります。

「商品を仕入れてセットすると在庫の問題などが生じますが、注文ごとに各社が出荷し、ヤマト運輸がハブとなり発送することが可能なら、多くの企業様に賛同いただけそうです。ぜひ一緒にチャレンジしたいですね」(酒井様)

※掲載記事の内容は取材当時のものです。

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https://www.asahi-shuzo.co.jp/

代表者氏名:取締役社長 細田康

所在地:〒949-5494
新潟県長岡市朝日880-1

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