物流倉庫がECサイト成長のカギ?倉庫の特徴や種類、選び方を解説

物流倉庫がECサイト成長のカギ?倉庫の特徴や種類、選び方を解説

2023.02.02

EC事業を拡大していく際、大きな課題となるのが商品の管理コストです。取り扱う商品が増えれば、それだけ入庫管理や在庫管理の手間が増え、広い倉庫を確保しなければならなくなります。また、少数であれば自社で対応できていた出荷業務も、数が多くなると対応が難しくなる可能性があるでしょう。
EC物流倉庫の活用は、このような課題を解決する方法のひとつ。ここでは、EC物流倉庫の特徴や、種類を解説。EC物流倉庫のメリットや、EC物流倉庫の利用をおすすめするケースについてもご紹介します。


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EC物流倉庫とは?

 EC物流倉庫とは、EC商材に特化した物流倉庫のことです。近年、インターネット通販は、多くの人が当たり前に利用するサービスになりました。ECサイトが右肩上がりの成長を続ける中で、商品の保管や管理に関するサービスも成長を遂げています。中型から大型まで、さまざまな規模のEC物流倉庫が存在しており、取り扱う商材によって異なる特性を持っていることも。また、ECサイトの利用に特化したEC物流倉庫には、従来の物流倉庫とは異なる大きな3つの特徴があります。

BtoCの出荷がメイン
EC物流倉庫では、主にBtoC商材を取り扱います。企業や小売店相手に大ロットの商品をやりとりするのではなく、アパレルや日用品、食品など、小ロットの細かい商品を数多く取り扱うのがEC物流倉庫です。ECサイトでは個人が顧客となるため、商品の種類だけでなく発送先も膨大。さまざまな場所に、細かい商品を多頻度で発送することがメインとなっています。

ラッピングや熨斗など細かい作業に対応可能な場合が多い
EC物流倉庫では、商品の入荷から検品、保管、流通加工、梱包、帳票発行、出荷まで、一連の業務を担っていることがほとんど。さらに、個人顧客相手の細やかなサービスにも対応できるところも多くなっています。
ギフトラッピングやメッセージカードの同封、熨斗対応などのほか、納品書を商品に同梱するといったことも、業者によっては対応可能です。

個人向けの顧客満足度向上を目指す
ECサイトの評判は、インターネット上の口コミに大きく左右されます。EC物流倉庫での対応が悪ければ、評価に直結してしまうことも。そのため、EC物流倉庫では、迅速かつ丁寧で間違いのない、レベルの高い業務が求められています。


EC物流倉庫の種類

 EC物流倉庫には、いくつもの種類があります。自社のECサイトでEC物流倉庫を利用する際は、業種や求めるサービスに適した種類の倉庫を選択するのがおすすめです。

業種に特化した倉庫
特定の業種に特化したEC物流倉庫は、特に保存や取り扱いに注意が必要な商材、特殊な流通加工が必要な商品を扱う場合に適しています。
例えば、食品の保管や販売をする場合、温度や湿度などを厳格に管理しなければいけません。また、衣類の検品や保管をするためには、検針や補修ができる設備が必要になることも。業種ごとに求められる機能を備えたEC物流倉庫なら、安心して大切な商品を預けられます。

物流業務全般を行う倉庫
商品の入荷から配送までの物流業務全般を行う倉庫サービスをメインとした倉庫は、ラッピングや熨斗対応といった要望にも対応してもらえるところが多く、顧客満足度向上につなげやすいといった特徴があります。ただし、特殊な要望に対応してもらうためには、その分のコストが発生するケースもあるため、事前の確認が必要です。

システム会社が提携している倉庫
物流システム会社が物流倉庫と提携して、サービスを提供しているケースもあります。入庫から発送までの業務がシステム化されているため、人的ミスが起こりにくく、低コストで安定したサービスを提供しているのが特徴です。反面、複雑な対応を要する業務に対応できない可能性があるため、ルールに沿って運用できる、物流業務がシンプルなEC事業者向けの倉庫となります。

販売を主体とした倉庫
販売を主体とした倉庫の場合、商品の保管やピッキング、梱包、発送だけでなく、顧客からの注文受付や問い合わせ対応、返品処理までをすべて依頼することが可能です。顧客とのやりとりが必要な業務を一括して任せられるので、仕入れや販売戦略等に注力できるというメリットがあります。


EC物流倉庫の利用がおすすめのケースとは?倉庫業務を委託するメリットを解説

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 自社がEC物流倉庫の利用をしたほうがいいのか、悩まれている事業者の方も多いはず。下記のようなケースに当てはまる場合、利用を検討してみることをおすすめします。

<EC物流倉庫の利用がおすすめのケース>
・保管・作業スペースのために広いスペースを割いていて無駄がある
・顧客満足度を上げたい
・倉庫業務の効率化を実現したい
・商品管理にかかるコストを減らしたい

上記のようなケースの際にEC物流倉庫がおすすめの理由については、メリットとともに詳しく解説していきます。

メリット1:物流に特化したプロに倉庫業務を一任!急激な出荷増にも対応可能
EC物流倉庫の運営者やスタッフは、物流を専門に行っている業者です。自社が本業の合間に対応する場合に比べて、スムーズで確実な対応が可能になります。時期による出荷数の増減にも物流業者が対応するため、自社で臨時スタッフを探す必要はありません。

メリット2:倉庫管理業務に割いていた時間を別の業務にあてられる
倉庫業務にかかっていた時間が不要になることで、売上に直結する別の業務に、より多くの人材をあてられるようになります。
倉庫業務を物流のプロであるEC物流倉庫に委託することで高いサービスを提供し、自社では市場のニーズ把握や顧客への丁寧な対応に時間を使えば、品質の高いECサイトとしての高評価も期待できます。

メリット3:コストカット効果が期待できる
コスト面でも、自社で小ロットの梱包資材を買ったり、配送業者と契約したりするよりも、EC物流倉庫が大口契約をしたうちの一部を利用したほうが効率的です。EC物流倉庫を利用するためのコストは発生しますが、自社対応する場合の送料や人件費、倉庫の賃料などと比較すると、低く抑えられる可能性があります。
ただし、コストについてはECサイトの規模や利用するサービス等によっても異なるため、効果は個別に見積もりを取って判断するのがおすすめです。
これらが自社にとってメリットとなる場合、EC物流倉庫の利用を検討してみてもいいでしょう。

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EC物流倉庫の利用がメリットにならない事業者もいる?

 EC物流倉庫には、EC事業者さまにとってのメリットが多くあります。しかし、まだ発送件数の少ない事業者さまにとっては、デメリットがメリットを上回る可能性も考えられます。
実際に、商品をEC物流倉庫に委託すると、どうしても継続的にコストがかかってしまいます。倉庫に在庫を預けるほどの受注量はない事業者さまや、繁忙期以外は手が足りている事業者さまは、EC物流倉庫を利用するコストに見合うリターンは得られない可能性が高いでしょう。

ただし、倉庫を借りずに、出荷業務の一部だけを委託する方法であればメリットが得られるかもしれません。業者の中には、帳票発行や梱包、出荷、配送を行ってくれるサービスを行っているところもあります。もっとも手間のかかる個別の出荷作業のみをアウトソースすることで、それ以外の業務に集中することが可能になります。
さらに、製造や小売などの他事業と並行してECサイトを運営している場合は、ECサイト用の在庫を切り分ける必要がないというメリットもあります。EC用として別に確保して倉庫に預けておく必要がないため、無駄な保管コストをかける必要がありません。


自社の業種や特徴に合うEC物流倉庫を選び、EC事業を拡大させよう

EC物流倉庫を上手に活用することで、社内のリソースを本業に集中させることが可能となります。さらに、物流専門業者のノウハウを活かした対応によって、顧客満足度向上にも期待ができます。ただし、EC物流倉庫にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。自社の業種や特徴に合った業者を選びましょう。


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発見POINT

  • EC物流倉庫の利用で得られるメリットとは

    一口にEC物流倉庫といっても、業種に特化していて専門的な知識があったり、物流業務の全般を任せられたり、さまざまな種類があります。従来の物流倉庫と違い、ECに特化していることでBtoCの発送がメインであったり、ラッピングや熨斗ができたりなど、より個人のお客さまの満足度を上げられるようなサービスが展開されるようになりました。単なる商品保管スペース確保や業務のアウトソース以外にも、EC物流倉庫の利用で得られるメリットは増えています。

  • EC物流倉庫の利用を考えるべきケースとは

    EC物流倉庫を利用するかどうか判断に迷う場合、EC物流倉庫のメリットが自社の課題に合うか検討してみることがおすすめです。保管や作業スペースが足りない、倉庫業務が煩雑になっている、商品管理コストが高いといった悩みがある場合、EC物流倉庫の利用がメリットになるかもしれません。 反対に繁忙期以外は人手が足りている、発送件数がまだ少ないという場合は、EC物流倉庫の利用がメリットにならない可能性があります。その場合は繁忙期のみ、発送過程の一部分のみなど、より柔軟に利用できるサービスの利用を検討してみてください。

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